北斗星(1月11日付)

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 〈条件反射というべきならむミニスカートはけばぴしっと背すじのびおり〉。こんな短歌が、ふた昔前の小紙文化欄に載っていた。共感する女性も多いのでは

▼短歌を詠んだ仙北市田沢湖の坂本幸子(さちこ)さん(76)は、「姿勢を正さなくてはミニスカートは決まらないですからね」と話す。英国のモデル、ツイッギーが日本にミニスカートの大ブームをもたらして今年で50年。坂本さんは、いわばミニ第1世代だ

▼1970年前後に撮影した秋田市の街角の風景を見ると、ミニのオンパレードである。坂本さんは「足を出すことが恥ずかしいとは思いませんでした。皆がはいていたので、むしろ長いスカートをはくのは気が引けました」

▼ミニスカートは1960年代の初め、ロンドンの下町に集う若者の間で流行し、それを英国の既製服デザイナー、マリー・クワントが商品化した。65年にはフランスのオートクチュール(高級注文服)デザイナー、アンドレ・クレージュが作品に取り入れたことで世界に広まった

▼19世紀以降の女性ファッションは、コルセットでウエストを締め付けた上に、釣り鐘型に膨らんだスカートで女性らしさを誇張するスタイルから、身体のあるがままの美しさを見せるように大きく変わったという(「世界服飾史」美術出版社)

▼その革命の一翼を担ったクレージュ氏が92歳で亡くなって1年。坂本さんは20代の独身時代に仕立てたミニ丈のスーツを捨て難く、大切にしまっているという。