北斗星(6月19日付)

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 人口減と高齢化が進む中、地方議員のなり手不足がクローズアップされている。人口約400人の高知県大川村(議員定数6)は将来の定数割れが見込まれるとし、村議会を廃止して有権者が予算案などを直接審議する「村総会」設置の検討を始めた

▼総会は地方自治法に規定があるものの、過去に設置されたのは離島での1例だけ。まさに窮余の一策だが、決して人ごとではない。2015年の統一地方選では373町村議選のうち約24%の89町村が無投票で、四つは定数を割り込んだ

▼県内には大川村ほど小さな自治体はなく、人口が最も少ない上小阿仁村で5倍超の2259人(5月1日現在)。村議選(定数8)は過去3回選挙戦になっており、村総務課は「なり手不足は今のところ大丈夫」と言う

▼15年が無投票(定数10)だった東成瀬村(2561人)はその前回も無投票。村総務課は「引退する議員が後継者を立てている」と特に心配はしていない。だが、全国を上回るペースで人口減が進む県内自治体にとって、あすはわが身の問題だ

▼15年の選挙で定数割れした北海道浦幌町議会は誰もが議員になりやすいようにと、政府や国会に環境整備を求める意見書を提出。議員報酬に育児手当を設けることや、送り出す企業への奨励金創設などを要望した

▼何やら移住・定住対策のようにも見えるが、若い世代や議会と縁のなかった人たちをどう巻き込んでいけるのか。総務省も有識者会議を設け検討を始める。