遠い風近い風[宮田陽]寄席芸人の試練

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 寄席(演芸場)に日々出演していると、いろいろなアクシデントに見舞われる。多いのが、お客さんが芸人に試練を与えてくるパターンだ。

 まずは、携帯電話を鳴らすお客さん。漫才はまだマシだが、コントや、噺(はなし)に入った後の落語で着信音は致命的だ。だが、経験豊富な芸人は、とっさに登場人物が携帯電話を鳴らしたことにしたりして難局を乗り切る。ある落語家さんは、携帯電話の着信音プラス救急車のサイレンが鳴り響くという二重苦の試練に見舞われたが、江戸時代の噺に携帯電話も救急車も登場させて見事に大爆笑をとっていた。

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