遠い風近い風[畑澤聖悟]「ハイサイせば」

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 この原稿を書いている1月8日、わが渡辺源四郎商店と、一般社団法人・おきなわ芸術文化の箱との合同公演「ハイサイせば」の東京公演が千秋楽を迎えた。目黒区のこまばアゴラ劇場にて1月6日から5ステージ。おかげさまですべて満員御礼の大盛況で、胸をなで下ろしている。

 物語の舞台は第二次世界大戦末期の東京。同盟国ドイツとの交信に使用されていた暗号電報に不具合が生じ、代わりに堂々と国際電話をかける作戦が海軍によって企画された。普通回線なので当然敵国に傍受される。そこで意味のわからない方言を用いることになり、最も難解な方言として津軽弁と沖縄口(琉球弁)が選ばれた。かくして2人の青森人と2人の沖縄人が海軍省に呼び出され、怪しい作戦に巻き込まれていくのであった(戦時中、外務省が行った薩摩弁による国際電話通信がモデルになっている)。

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