北斗星(2月14日付)

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 県南の小学校に通っていた頃、冬場は体育の授業でスキーを学んだ。近くのスキー場まで出掛け、主にアルペンの基本的な動きを練習した。時には同じスキー板で平地も滑走し、ノルディック距離の基礎も教えてもらった

▼ある日、距離コースの途中に的が設けられた。そこまで滑って行って的をめがけて雪玉を投げ、外れると数十メートルのペナルティー走が科せられた。バイアスロンだという。授業の終わりに、本当は雪玉でなく銃で的を狙うのだと教わった

▼アップダウンを伴う長い距離をスキーで駆ければ息が上がる。一方で、射撃は呼吸を整え、意識を的に集中できないと命中率が著しく下がる。動から静へと、体と心をうまく切り替えられるかが問われるハードな競技だ

▼平昌(ピョンチャン)冬季五輪のバイアスロンに、小坂町出身の立崎幹人選手(29)と北秋田市出身の芙由子選手(29)が夫婦で挑んでいる。ここまで合わせて3種目に出場、今のところ思うような成績を残せずにいる

▼レース後の2人の話からは、大舞台で平常心を保ち、力を出し切ることがいかに難しいかがうかがえる。五輪では強風がジャンプなど多くの競技に影響を及ぼしているが、立崎夫妻も射撃時に気まぐれな風に心を乱されたようだ

▼2人にはまだ出場種目が残っている。3大会連続出場の芙由子選手には経験があり、初出場の幹人選手には夢にまで見たという五輪に懸ける強い思いがある。それぞれにとって納得のいくレースとなることを願いたい。