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「庄内竿」で磯に挑む

斉藤正尚さん(49)=公務員・男鹿市=

 海でも川でも、釣りの最大の魅力は手応え―。夏場の7月から9月中旬までは川でアユ、あとの季節は男鹿でクロダイ相手に引きを楽しむ。

 釣り歴27年。もともとはタイ一筋の磯釣り師。友人に誘われ数年前からアユも始めた。それまではヘビが大の苦手なこともあって“敵”が居そうな川釣りは敬遠。しかし、最初の釣りで流れの抵抗、オトリと掛かったアユの手応えが入り交じった感触にぞっこん。以来、夏場は川に通い詰め。アユ釣りの魅力がヘビ嫌いを克服させたらしい。

 生まれも育ちも山形・庄内地方。本格的に釣りを始めたのは、就職のため男鹿市に転居した22歳の時。当初は上司に誘われ、職場近くの船越水道で暇つぶしに休日釣りを楽しむ程度。しかし、そのうちもっと大きな魚が釣りたい…。仕事が終わってから、毎日クロダイを求めて船川港で夜釣りをした。「さすがに3カ月でダウンした」と、当時を振り返って苦笑い。

 もう一つ、斉藤さんがクロダイにこだわるのには理由がある。それは、生まれ育った所がクロダイ釣りのルーツとされる「庄内釣り」発祥の地だったこと。欲しくてたまらなかった、5メートルのクロダイ用の「庄内竿(しょうないざお)」を手に入れたころには、もうすっかり釣りキチの仲間入り。

 斉藤さんは今も、年1回は必ず「庄内竿」を手に男鹿の磯に立つ。「さおが重い上に糸の出し入れができない分、体全体を使う取り込みは大変。でも、さおを握っていると昔の事を思ったり、いろいろ考えさせられたりする…」。まるで風情を楽しんでいるかのよう。その口調は“庄内釣り師”の熱き血を感じさせる。

<写真:男鹿の地磯で、釣り上げたマダイを手にする斉藤さん>

(2004.12.9)


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