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震災の記事使い自ら学ぶ例紹介 仙台市で学会スタート

仙台市内で開かれた日本NIE学会のシンポジウム=6日午後

 学校授業で新聞を活用するNIE(教育に新聞を)の意義や活用方法などを話し合う日本NIE学会が6日、仙台市で始まった。「震災に学び、未来を語る」をテーマに7日まで行われる。

 シンポジウムでは、宮城県気仙沼市立唐桑中教頭の阿部一彦さんが、東日本大震災で多大な被害が出た同県女川町の中学生が新聞や雑誌を批判的に読んだ結果、津波で浸水した地域が自分たちの体験とは違うことに気づいたと紹介。自ら津波対策を考えるようになり「避難しようとしない人を説得できる人がいるような、絆をつくることが対策の第一だと考えるようになった」などと成果を話した。

 子どもたちが好きな新聞の見出しや広告を切り抜いてためる「ことばの貯金箱」という取り組みを推進しているNIE教育コンサルタント渡辺裕子さんは、被災した小学生が、お釈迦(しゃか)様の写真を切り抜いて貼り「命を大切にするのじゃぞ」と書いた例を紹介。「紙に貼って自分の思いを書くことで心の整理につながった」と指摘した。

 傍聴した神奈川県横須賀市立田戸小の教諭臼井淑子さんは「未曽有の危機である震災を、NIEを活用することによって風化させないという強い決意を感じた」と話した。

(2014/12/07 秋田魁新報掲載)