どっぷり雄物川紀行
いつも身近に雄物川があった。春は輝く雪代が田を潤し、夏はカジカやアユを追う子供たちの歓声が響いた。秋は地域のきずなを深める「鍋っこ」の舞台となり、冬はベーリング海を回遊して戻ったサケが命をつなぐのを見守ってきた。毛細血管のように走る流域には、県人口のほぼ6割の約66万7千人が暮らす。昔も今も人々は有形無形の恩恵に寄り添い、雄物川と切っても切れない関係を築いてきた。だが、下流域の川岸がごみで埋め尽くされている現状は何を意味するのだろう。子供たちが川に寄り付かないのはなぜなのか。雄物川は今も豊かな自然に満ち、脈々と受け継がれてきた文化も息づく。母なる川を歩き、命の源に触れる旅に出よう。雄物川にどっぷり漬かれば、再発見は数知れないはずだ。
遡上編
第5部は「遡上編」。春から夏にかけて海から上る魚と人間模様を紹介する。
- (上)[クキザッコ]水門に集結 春の味覚(2010/07/15)
- (中)[謎の魚「背黒」]海のウグイ 藩も珍重(2010/07/16)
- (下)[稚魚]多様性の保全図れ(2010/07/17)
伝説編
第4部は「伝説編」。雄物川水系に残る伝説の舞台を訪ね歩く。
- (1)[小野小町]「生誕の地」守り継ぐ(2010/06/11)
- (2)[すがめカジカ]景政の武勇伝に照応(2010/06/12)
- (3)[おつる権現]度重なる水害の遺物(2010/06/13)
- (4)[カッパ]供養塔建て安寧託す(2010/06/14)
- (5・完)[京桜]水害乗り越え300年余(2010/06/16)
番外編
- [不法投棄現場を歩く]「犯罪」の意識希薄 ごみの山、人のエゴ(2010/06/04)
- [下流域ルポ(秋田市)]「美の国」いずこ、終着点ごみの山(2010/04/21)
心のうた編
第3部は「心のうた」編。流域住民の心や記憶の中にある校歌や小唄などを聴き歩く。
- (1)[誇りと誓い]響け祝勝歌、甲子園で(2010/03/13)
- (2)[誕生と別れ]母校の情景、胸に刻む(2010/03/14)
- (3)[屋形船舟唄]再出発に送るエール(2010/03/15)
- (4)[染め屋小唄]「絞り」衰退、幻の節に(2010/03/16)
- (5・完)[酒屋唄]「甑倒し」で喜び共有(2010/03/17)
厳寒編
立春を過ぎても、厳しい寒さはまだまだ続く。第2部は「厳寒編」。この時季ならではの雄物川の伝統漁やかつての人々の暮らしを見つめる。
- (1)[寒ヤツメ]独特の味、洋文も好む(2010/02/09)
- (2)[ためっこ漁]魚の習性、巧みに利用(2010/02/11)
- (3)[横手の昆布]粘りと技、舟運の名残(2010/02/12)
- (4)[毒水流入]景観一変、「死の湖」に(2010/02/13)
- (5)[クニマス絶滅]「国策」にあらがえず(2010/02/14)
- (6)[絶滅から70年]生態は謎、証言も細る(2010/02/15)
- (7)[語り部の遺志]湖の史実、記録に残す(2010/02/16)
- (8・完)[田沢湖再生]壊した自然、取り戻せ(2010/02/17)
冬到来編
第1部は冬到来編。晩秋から初冬にかけ、流域ではサケやコイが水揚げされ、セリが最盛期を迎える。川やわき水の恵みと、この時季の流域の食文化を取り上げる。
- (1)[サケが来た]ウライ127メートル、全国屈指(2010/01/01)
- (2)[命つなぐ]回帰願い200万匹放流(2010/01/03)
- (3)[紅葉漬け]120年続く味、正月彩る(2010/01/04)
- (4)[土に返る]養分運び、命のリレー(2010/01/05)
- (5)[横堀鯉]評判の水、名物育てる(2010/01/06)
- (6)[アユカケ]数が激減、環境指標に(2010/01/07)
- (7・完)[三関セリ]伏流水で独特の根に(2010/01/08)


