連載企画
氷の大陸へ 県出身3隊員
二部恒美さん(51)・庶務担当(由利本荘市出身)
「国に属さぬ地」に憧れ
越冬隊では上から2番目の年齢。庶務担当として工藤栄越冬隊長(46)=三種町出身=を補佐しながら、基地生活全般に目配りすることが仕事となる。
初めての南極行きを前に「観測隊には長い歴史がある。『あの隊は何をやってるんだ』と言われぬよう、みんなの力でプロジェクトを完遂したい」と意気込みを語る。

南極では、観測・設営のスケジュールが天候に左右されることが多い。その都度、行事日程を調整したり、隊員の当直日の割り振りを変更したりするのは庶務担当の仕事。国立極地研究所に送信する月例報告の文書の体裁を整えたり、日用品を倉庫から調達するなど、観測と設営のすきまにあるありとあらゆることが責任の範囲になる。
「隊員の中心は30代。酒の席で盛り上がるのはもちろん構わないが、締めるところは締めていかないと。それが年長者である自分の役目」
本業は秋田大医学部技術専門職員。法医学教室で解剖補助に長年、携わってきた。その一方で「どこの国にも属さぬ南極」に対する憧れは、以前からあったという。極地研から大学に隊員派遣要請があった時、「年齢的にもこれが最後のチャンス」と思い立候補した。
情報発信も庶務担当の重要な役割。白瀬日本南極探検隊100周年記念プロジェクト実行委員会からはカメラを預かった。「越冬期間中はオーロラがよく見える。いい写真や動画を撮って、たくさんの県民に見てもらいたい」
二部さんが撮影する南極の写真や動画は、同実行委員会が開くさまざまな行事に使用され、県民の目を楽しませることになる。
(2009/11/24 更新)