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震災支援「ありがとう」 日本の思い、ブータンへ
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「遠くの国からありがとう」「あたたかな気持ちをいただきました」―。

赤、青、緑のカラフルなこいのぼりに書き込まれた文字は、東日本大震災の被災者や県内の高校生ら数百人が寄せた「ARIGATO(ありがとう)」メッセージ。国際教養大2年の岩下愛さん(21)=秋田市雄和=が、宮城県の被災地や秋田市などで集めた。「これを書いたのは避難所のおばあちゃん。こっちは小さな男の子だったかな」
岩下さんは今年3月、南アジアのブータンを訪れ、メッセージが書かれたこいのぼりを現地の小学校に届ける。ブータンからの支援に対する感謝を伝えるためだ。「遠く離れたブータンが日本を支援してくれた。被災地の現状を伝え、ありがとうと言いたい」
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熊本市出身。国際的な視点から日本について学びたい、と教養大に進学。日本語教師を目指している。
昨年3月、高校時代に留学したオーストラリアを再訪中、震災が起きた。現地のテレビでは大津波が沿岸の街を襲う様子が何度も映し出され、ぼうぜんとした。日増しに被災地の状況が明らかになるにつれ、「何かしなければ」との思いが募った。
帰国後の4月下旬、被災地でボランティアに取り組む秋田市の非政府組織(NGO)と一緒に、宮城県石巻市の避難所となっていた湊小学校を訪れた。津波の爪痕が生々しい被災地。初めて目にする光景にショックを受けた。その後も月に数回足を運び、泥かきなどのボランティアに汗を流した。
「ARIGATO」メッセージを思い付いたのは、支援物資の中に使い道のないこいのぼりを見つけたのがきっかけだった。「日本らしさを生かし、海外からの支援に対し感謝を伝えたいと思った」。ネットで見つけて連絡を取った岡山県のこいのぼりメーカーが趣旨に賛同し、大小さまざまの新品のこいのぼり12匹を提供してくれた。
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こいのぼりの贈り先を探していた折、ブータンで震災直後、犠牲者と被災者に祈りをささげる国王主催の式典が開かれ、日本に100万ドル(約8千万円)寄付したことを知る。高校生の時、ブータンが国民の豊かさを示す独自の指標「国民総幸福量(GNH)」を基に国づくりを行っていることを学び、関心を持っていた。
被災地を支援した外国を訪れ、感謝を伝える「学生国際交流プロジェクト」(日本旅行業協会主催)の企画案募集を知り、応募。ブータンの小学校に「ARIGATO」メッセージ入りこいのぼりを届けるという岩下さんの企画が最優秀に選ばれ、ブータン訪問が実現することになった。「日本の多くの人にブータンからの支援について知ってほしい。ブータンの人には、日本からのありがとうを伝えたい」
震災から1年を迎える3月11日をブータンで迎える。多くの外国からの支援への感謝を胸に、犠牲者の冥福と被災地の復興を祈る。「こいのぼりをきっかけに両国の友好が深まり、いつか個人同士の交流につながってほしい」と岩下さん。こいのぼりが両国を結ぶ象徴になってくれたら、とも願う。
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