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あきた発 東北再生 第7部・観光のけん引役に

[国文祭の本県開催]

文化資源に交流推進

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 1月の国民文化祭(国文祭)基本構想検討委員会。佐竹敬久知事は、東日本大震災のがれき処理と国民文化祭の成功の二つを挙げて「これらを果たしていくことが、復興を支援する秋田の役割ではないか」と強調した。

JR秋田駅前のフォンテAKITA内に、昨年8月オープンした国文祭サテライトセンターの開設式

 本県が開催地となる国文祭は再来年の10月4日から約1カ月。音楽、演劇、美術、文芸、郷土芸能など芸術文化に関わる個人や団体が、日ごろの活動を披露する。「文化の国体」ともいわれ、県内外からの出演者、会場への来場者は合わせて約100万人と見込まれる大イベント。

 佐竹知事が、がれき処理同様に国文祭に力を入れているのは、インフラの復旧・復興が優先されている被災3県には、観光や文化振興に振り向ける余力が十分ないからだ。

 「東北では秋田や山形が(文化面で)外に向けて、情報発信してほしいという声は多い。そうしなければならない」と佐竹知事。本県が文化振興の先導を果たすべきだという考えだ。

 三陸沿岸などの被災地では、文化財や古文書などを管理していた文化施設や伝統芸能の用具類が津波で流出。保存活動に関わっていた人たちが亡くなるなど文化面での物的・人的損失があった。

 県の基本構想案では、国文祭で秋田の伝統文化の価値を再認識するとともに、大震災後に東北で初開催となることに触れ、東北の文化復興を柱の一つとして掲げる。

 文化団体には流派や活動範囲などがあり、それぞれの垣根を越えた交流は盛んとはいえない。震災前から被災地側と交流を深めていた団体も本県には多くないのが現状だ。

 国文祭を通じて、県や市町村、文化団体が被災地の復興にどのように関わり、文化を媒体に被災地との結び付きをどう強めるのか。県内の芸術文化、音楽イベントに被災地の芸能団体を招待したり、合同演奏・共演などが想定されるが、県三曲連盟の今香華前会長は「津波で祭りの道具や楽器類を失った地域もある。文化面での被災の全体像を伝えるだけでも支援になるのではないか」と語る。

 県が目指すもう一つの国文祭の方向性は、文化を観光推進に活用することだ。地域の伝統文化や芸術振興の取り組みを観光資源として人的交流を深め、地域活性化を図ろうという狙いだ。

 京都府で昨秋開かれた国文祭の出演者数は5万7千人、観客数は434万人と過去最多を記録。府国文祭推進局によると、経済効果は約411億円。世界的な観光地で宿泊施設の規模などが本県とは違うが、県生活環境部は「文化面での交流強化と観光面での誘客という相乗効果が期待できる」と見込む。

 県は新年度予算案に国文祭準備費用として5306万円を計上。市町村と共に実行委を組織し、本格的な実施計画の策定に入る。2年後の国文祭の本県開催は、全国から大勢の人が東北に足を運ぶきっかけになる。本県との芸術文化はもとより、東北の文化の復興ぶりを伝えるには、まず被災地が協力できる態勢を早期に整えることが必要だ。

<第7部・終わり>

(2012/02/20 付)

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