[第4回]

鶴松がいた五城目・上

(2017年7月14日 掲載)
畠山鶴松が著した「村の落書き」。1984年に初版されただけで現在古書でしか入手できない

「村の落書き」の世界

 郷土史関連の本を読みあさっていると時折思わぬ収穫がある。「村の落書き:鶴松爺の絵つづり雑記帳」(1984年、無明舎)はまさにそんな一冊である。

 この本は五城目町富津内下山内生まれの畠山鶴松(1895~1986年)が自ら体験、見聞きした村の生活や年中行事などについて文章と絵で残した記録を、郷土史研究家の小野一二が翻刻したものだ。南秋田郡に関する資料を調べている時に偶然手に取ったのだが、「こんなすごい本があったのか」と驚嘆する他なかった。