[第10回]

山田憲三郎・大衆文化を支えた男(1)花柳界テーマの文芸雑誌

(2018年2月24日 掲載)

多彩な執筆者が寄稿

 昨年、私にとっての大きな出来事の一つが、「美人の秋田」の復刻版(カストリ出版)の刊行に携わったことであった。これは1929(昭和4)年の「美人の秋田」、53(同28)年の「秋田美人と民藝」という秋田市で刊行された2冊の雑誌を1冊にまとめて復刻したもので、私は巻末解説を担当している。

 この2冊は、当時の歓楽街である花街、そして芸妓(げいぎ)=芸者=を取り上げた秋田県内における花柳界の専門雑誌である。これらの原本とは昨年の3月、カストリ出版を主宰する渡辺豪さんと秋田市内の古書店を一緒に巡った際に出会った。