定期的に受診することが早期発見、早期治療のためには不可欠なのです。

(2015年10月14日 付)

すべての撮影行程でもせいぜい5、6分と大きな負担にはならないので、ぜひとも受診してほしいと思います。

秋田県総合保健事業団中央健診センター主任技術員(診療放射線技師)
松田 直美さん vol.2

―「仕事で時間がない」「恥ずかしい」「痛そうだ」といった理由で乳がん検診を受診しない方も多いとうかがっています。検診に携わっている立場でどのようにお考えですか。また、マンモグラフィのおおよその時間や内容を教えてください。

 やはり、「子育てが忙しい」「介護で手が離せない」「恥ずかしい」といった理由や「マンモグラフィは痛いから嫌だ」といった話をよく聞きます。マンモグラフィは乳房を挟んで圧迫するので、どうしても痛みは伴います。ですので、排卵から生理前まではホルモンの影響で乳房が硬くなるので、この期間を避けて受診してもらうこと。さらに緊張しないでリラックスして受診してください。私たちも協力して撮影するので、怖がらないでほしいと思います。

 時間にしても、圧迫しているのはわずか数秒です。すべての撮影行程でもせいぜい5、6分と大きな負担にはならないので、ぜひとも受診してほしいと思います。「実際受けてみたらたいしたことはなかった」「受けてよかった」という声も聞こえてきます。一度受けたら定期的に受診する人が多いのも事実です。多くの人に受けて欲しいと思います。

―乳がんの早期発見、早期治療の重要性を、エピソードを交えてお話ししてください。

 私の知人の話です。仕事が忙しいという理由で乳がん検診の受診の機会を1回(2年)先延ばしにしたところ、次の受診で乳がんが発見されました。幸い手遅れにならずに治療できました。検診は受けること。しかも定期的に受診することが早期発見、早期治療のためには不可欠なのです。手遅れにならないよう、心に命じて受診していただきたいと思います。

 検診に携わる私たちも、資格認定更新の試験を5年ごとに受け、また施設認定だと3年ごとに更新試験を受けており、検診の精度を保つようにしています。乳がんは早く見つかれば確実に治ります。ぜひ、受診してください。