生活習慣に起因するがんも多いので、予防には生活習慣の改善が不可欠です。
自らの健康は家族のためでもあります。がん検診を受け、合わせて生活習慣も見直しましょう。

―協会けんぽ秋田支部は、がん検診受診率向上に向けて、どのような取り組みをされていますか。
従業員の皆さまの健康診断には、労働安全衛生法に定められた事業者健診(定期健康診断)や協会けんぽの補助がある生活習慣病予防健診などがあります。生活習慣病予防健診には、胃・肺・大腸や年齢によって乳がん・子宮頸(けい)がんのがん検診項目が含まれておりますので、そのメリットを広報紙や各種研修会などを通じて広く周知し受診を推奨しています。
がんは生活習慣に起因しているものも多く、予防には生活習慣の改善が不可欠です。生活習慣病予防健診を受診していただくと、生活習慣の改善が必要と判断された方は、保健師・管理栄養士による「保健指導」を受けられます。自分自身では難しい生活習慣の改善もプロによる個々に適したアドバイスが受けられますので、こうした面からも生活習慣病予防健診の受診を推奨しています。
生活習慣病予防健診は、県内39の健診実施機関や検診車で受診していただけますが、地域によっては予約が埋まり希望する時期に受診できないケースも残念ながら発生しております。協会けんぽとしてはできる限り受診していただけるよう実施機関の拡大に取り組んでまいります。
また、協会けんぽが実施しているご家族向けの健康診断(特定健診)には、がん検診が含まれていないので、市町村が実施するがん検診の受診を呼びかけています。この検診の実施時期等については各市町村の広報誌や協会けんぽの広報紙でお知らせしております。
―がんの早期発見、早期治療の重要性についてメッセージを。
がんは早期治療によって高い確率で完治すると言われており、早期発見が不可欠です。そのためにも毎年定期的に受診することが大切です。また、県の新年度当初予算案にはがん検診に対する助成拡充が盛り込まれております。協会けんぽもこうした情報を加入者に周知するなど、県全体の受診率向上に資する取り組みを行います。
14年度に協会けんぽが実施した健診において要精密検査・要治療の対象となった県内被保険者の割合は、胃がん、大腸がん、肺がん、乳がん、子宮頸(けい)がんの5項目すべてで東北6県の平均値を上回っています。がん発症リスクが見つかったわけですから早期発見のためにも再検査を受けることが必要です。自らの健康は家族のためでもあります。がん検診を受け、合わせて生活習慣も見直しましょう。
- (1)秋田県の「がん」による死亡率は17年連続で全国ワーストとなっています2015年5月27日
- (2)わが国の医療は世界トップレベル 「がん」も死に至る病ではなくなった2015年6月10日
- (3)県民のがん検診受診率10~20%台 国の目標に遠く及ばないのが現状です。2015年6月24日
- (4)治せる病気になった今、検診でがんが見つかることは、大きなメリットなのです。2015年7月8日
- (5)胃がん発症の連鎖を断ち切るため、若い世代を対象に抗体検査に踏み切りました。2015年7月22日
- (6)若い世代のがん発生因子を除くと同時にがん検診受診を意識付けることが目的です。2015年8月12日
- (7)秋田県の胃がんによる死亡率が全国で最も高いことを考えれば、極めて有意義。2015年8月26日
- (8)行政が中心となり行うことで全中学校を網羅でき、画期的な事業だと評価できます。2015年9月9日
- (9)早期治療で治るにもかかわらず受診率が低い状態が続いているのは残念。2015年9月23日
- (10)定期的に受診することが早期発見、早期治療のためには不可欠なのです。2015年10月14日
- (11)検診を受診していない人に直接電話で受診を勧奨するコール・リコール事業2015年10月28日
- (12)若い世代の発症率が増加している子宮頸がん!!20歳になったら頸がん検診を受けましょう。2015年11月11日
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- (14)受診率を上げるために壁となるのが、60歳以上の受診率の低さです。2015年12月9日
- (15)がん予防を目的に実施しているのが、小中高生を対象としたがん教育です。2015年12月23日
- (16)それぞれの検査の特徴を理解して、がん検診コースを受診していただきたい2016年1月27日
- (17)「がん」の「早期発見」のために。1回の検査でほぼ全身をカバー。2016年2月10日
- (18)がん検診受診率を国、県の目標である50%に上げていくことが大きな課題です。2016年2月24日
- (19)生活習慣に起因するがんも多いので、予防には生活習慣の改善が不可欠です。2016年3月9日
- (20・完)あなたと、あなたの大切な人のために「がん検診」を受けましょう。2016年3月30日