遠い風近い風[畑澤聖悟]愛の16文キック

会員向け記事
お気に入りに登録

 世界最大のプロレス団体といわれるWWEが、ニューヨーク証券取引所に上場したのは1999年。この時、WWEは情報公開の一環として「プロレスはシナリオのあるエンターテインメントである」と公表した。プロレスが八百長であるか否かの論争に興味はなかったのだが、これで勝負あった。

 でしょ? プロレスはファンタジーなのよ。楽しめばいいじゃない。

 プロレスで最も愛のある技は故ジャイアント馬場さんの「16文キック」だと思う。馬場さん全盛期の60年代後半、鬼の形相でフレッド・ブラッシーなんかの白髪頭をガツーンと蹴り上げて、本当に死なせちゃうんじゃないかと視聴者をはらはらさせたそれではない。90年代後半、還暦を迎えた馬場さんがほのぼのと前座試合を務め、無礼な芸人どもに

 「あぽー」
とかまねされていた、それである。

※この記事は「会員向け記事」です。電子版への登録が必要です。
(全文 1169 文字 / 残り 819 文字)

この連載企画の記事一覧

秋田の最新ニュース