遠い風近い風[小嵐九八郎]軍鶏のゴン

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 4月初め、桜の満開を期して、川崎の小学校4年生から卒業まで同級生だった仲間が11人集まり、二次会へ行こうとなったら、もう72歳の老人ばかり、3人だけとなってしまった。

 H君が「九八、軍鶏(しゃも)の肉がうんめえどこ、連れて行ぐ」と山形出身の転校生だったがなお土着語が抜けないまま誘った。女のT子さんが「九八郎、今年は酉(とり)年、あやかって力を貰(もら)おうよ」と老いてもパワフルな腕で袖を引いた。が、俺は躊躇(ためら)う。

 というのは、25年前、闘鶏の話を書くため、出版社の紹介で最も活発とされていた鹿児島の大隅(おおすみ)半島へと出かけたことがあり、悲しくて辛(つら)い目に遭ったのだ。

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