遠い風近い風[宮田陽]寄席芸人の労働環境

会員向け記事
お気に入りに登録

 長時間労働や賃金格差など、労働環境が問題となっている昨今。だがそんな社会問題と無縁の、夢の職業が存在する。それが「寄席芸人」だ。

 われわれ寄席芸人の職場である寄席(演芸場)は、1年365日毎日休むことなく公演が行われていて、しかも公演時間は昼の12時前から夜9時まで9時間以上に及ぶ。だが1日の出演芸人は40組近くと非常に多い。この40組近くが、入れ替わり立ち替わりお客さんのご機嫌をうかがうわけで、1組のネタの持ち時間は15分が基本だ。

 つまり1日の労働時間がわずか15分! さらに、前の落語家さんの噺(はなし)が延びたときなどは、時間調整で12分とか8分とかに短縮される日もある。逆に、前の芸人さんが短めに高座を下りてきたときなどは、長くネタをやることもある。そんなときは「今日は3分も残業しちゃって疲れたよ」「大変でしたね」なんて会話が楽屋から聞こえてくる。

※この記事は「会員向け記事」です。電子版への登録が必要です。
(全文 1233 文字 / 残り 850 文字)

この連載企画の記事一覧

秋田の最新ニュース