碑は語る(2)能代飛行場・能代市 特攻訓練の悲劇刻む

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
能代飛行場跡地から近い延命寺境内にある慰霊碑。特攻訓練が行われていたことが記されている=能代市竹生
能代飛行場跡地から近い延命寺境内にある慰霊碑。特攻訓練が行われていたことが記されている=能代市竹生

 「飛行場踏切」という名の踏切が、能代市郊外にある。戦時中、付近に旧陸軍の「能代飛行場」があったことを示す名残だ。

 米代川北岸の東雲(しののめ)台地にあったことから、地元では「東雲飛行場」と呼ばれた。太平洋戦争末期、そこでは泥沼化した戦局を打開するため、特殊な飛行訓練がひそかに行われていた。

 「地上に直径10メートルの円を白線でかき、その円を敵艦に見たて上空からそれに突っ込む練習だけを毎日繰り返していた」。戦時中、飛行場に勤務していた能代市の男性が生前書き残した手記に、訓練の様子が記されている。特別攻撃隊、いわゆる特攻隊による急降下訓練だ。

(全文 1436 文字 / 残り 1163 文字)

【文献】

・「資料・能代飛行場」(東雲飛行場を語る会編、1997年)=飛行場に関わりのあった人の証言を基にした記録集。「歴史」「手記」「資料」「年表」で構成している。
・「図説 能代の歴史 下巻」(野添憲治、1984年)=「昭和時代の能代」を紹介する項目の一つとして飛行場を取り上げ、歴史的経過を記している。

この連載企画の記事一覧