ふるさと小紀行:刺巻のご神木(仙北市) 国道の改良で姿消す

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
伐採前の秋田杉。天を突く巨木が長年、刺巻地区を見守っていた=10月14日
伐採前の秋田杉。天を突く巨木が長年、刺巻地区を見守っていた=10月14日

 ミズバショウの群生地として知られる仙北市田沢湖の刺巻地区。江戸時代には秋田藩と南部藩を結ぶ生保内街道が通っていた一角に、住民から「ご神木」としてあがめられてきた秋田杉の巨木が2本、半月ほど前まで鎮座していた。

 生保内街道にまつわる田沢湖地域の歴史や伝承をまとめた「ふるさと散策 田沢湖周辺」(佐藤忠治著)によると、秋田杉の樹齢は150年。戊辰戦争で秋田に入った奥羽鎮撫(ちんぶ)総督の九条道孝がこの地を通った際に植えたとされる。

 3本が残っていたが、20年ほど前に落雷で1本が失われた。秋田杉のすぐそばで生まれ育った田村茂雄さん(69)は「昔は山の草木はほとんど切ったり焼いたりしていたから、秋田杉はすごく目立っていた。刺巻の守り神みたいな存在だった」と振り返る。

(全文 1025 文字 / 残り 692 文字)

この連載企画の記事一覧