地方点描:歌は世につれ[南秋田支局]

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 「今年また離農と言う日を決め兼ねて植えし稲刈る老いしふたりで」。農業指導の傍ら歌作りにも励んだ石川理紀之助(1845~1915年)にちなみ、潟上市で先日開かれた「第24回石川翁顕彰短歌大会」。秋田市の小林春光さんが詠んだ冒頭の一首が心に残った。

 取材先で出会った農家や漁師、商店経営者らが、後継ぎの不在を理由に「自分の代限りで廃業」と寂しそうに話す姿に重なったからだ。この一首は、作品応募者93人による互選の結果、最も支持され互選賞1位になった。

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