小中学校クーラー設置交付金、秋田市は申請せず

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授業で体育着を着用し暑さをしのぐ生徒。シャツの襟をパタパタさせる姿も=今年7月、秋田市の城東中学校
授業で体育着を着用し暑さをしのぐ生徒。シャツの襟をパタパタさせる姿も=今年7月、秋田市の城東中学校

 夏の児童生徒の熱中症を防ごうと、東北で学校数の多い各県庁所在地でも、国の臨時交付金を活用し市立小中学校にクーラーを設置する動きが広がる中、秋田市教育委員会は交付金の申請を見送った。理由はトイレの洋式化や校舎の老朽化対策を優先するため。「せっかく国の財政支援があるのに…」。保護者や議会からはクーラーの設置要望が高まっており、市教委の対応に疑問の声が上がる。

 秋田市立の小学校は41校、中学校は23校。音楽室など特別教室を含めた全教室にクーラーを導入すれば約56億円かかり、875ある普通教室だけなら約30億円と見積もる。県市連携文化施設の建設や市立秋田総合病院の建て替え、JR奥羽線「泉・外旭川新駅」(仮称)の整備など大型事業がめじろ押しの中、市の懐に余裕があるわけではない。

 佐藤孝哉教育長は、クーラーの設置よりも「築40年以上経過した校舎の老朽化、雨漏り対策、剥離した外壁の改修、トイレの環境整備など、優先して解決すべき課題がある」との考え。トイレ改修費3億円を含め年間の学校施設整備費は5億円を超える。

 国の臨時交付金は2018年度限りの特別措置。国が1教室当たり約150万円を上限に3分の1(上限50万円)を補助する。ただ秋田市教委は設置費について「国が言う150万円では整備できない。補助対象の事業費を引き上げてほしい」としている。

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