時代を語る・浅利京子(16)「出の着物」彩る正月

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出の着物姿で年始回り(左)=昭和39年1月1日
出の着物姿で年始回り(左)=昭和39年1月1日

 花柳界は季節感を大事にしますから、季節によって装いも変わります。お正月になると芸者は黒のお引きずり。これは「出の着物」とも言いました。戦前の川反では普段から着物の裾を引いていたようですが、私が花柳界に入った昭和30年代にはもう正月だけの装いでしたね。歩く時は褄(つま)を左に寄せて取る。帯は柳といって端をたらんと垂らす結び方。華やかでしょ。

 お正月の風物詩としては元日の年始回りがありました。賀詞交換会やごひいき先を回って新年のあいさつをするんです。最初に回るのが秋田商工会議所の賀詞交換会。これには川反の芸者全員が集まりました。舞妓(まいこ)になって初めての昭和34(1959)年は、県民会館の場所にあった県記念館(昭和35年解体)が会場。ルネサンス風の建物で、中のホールでは飲食ができたんですよ。そこで正月の踊りを見せた記憶があります。

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