昆虫2種、「毒水」の中で生きる 玉川上流部で元教員が調査

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コウノの幼虫(右上)にかみつくレゼイの幼虫(左)。青谷さんの目の前でかみつく行動が何度も確認された(青谷さん提供)
コウノの幼虫(右上)にかみつくレゼイの幼虫(左)。青谷さんの目の前でかみつく行動が何度も確認された(青谷さん提供)

 強酸性の玉川温泉の源泉が流れ込む玉川上流部(秋田県仙北市)に、酸性に耐性のある水生昆虫2種が主体(優占種)として生息し、両種の関係が捕食者と被捕食者であることが、大仙市大曲の元教員青谷(あおや)晃吉さん(63)の調査で分かった。玉川上流部での生物調査が論文にまとめられるのは半世紀ぶりとされる。昨年末に論文を発表した青谷さんは「毒水とも呼ばれる厳しい環境でもたくましく生き、生態系を織り成す生き物がいることを多くの県民に知ってほしい」と話す。

 青谷さんは2017年5~11月、中和処理施設から下流3・5キロの渋黒川(しぶくろがわ)で調査。2、3週間おきに川底を網ですくい、採取した昆虫を文献や専門家の鑑定で判別した。いずれの時期もコウノオナシカワゲラ(コウノ)とレゼイナガレトビケラ(レゼイ)が多く見つかった。それぞれの消化管の内容物も解剖して調べ、落ち葉を食べるコウノをレゼイが餌とする関係にあることが分かった。

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