時代を語る・西木正明(28)8年がかりで直木賞

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直木賞受賞の頃、家族と
直木賞受賞の頃、家族と

 ヒット作が出たのはいいけれど、執筆に次ぐ執筆で取材がおろそかになり、手抜きのような状況が少し続いたんです。だから直木賞を受賞するのに8年もかかったんでしょう。候補に挙がると、文芸春秋の担当者から「発表当日の居場所を教えてください。海外には行かないでください」と連絡がきます。

 昭和55(1980)年にデビュー作の「オホーツク諜報船」が候補になった時は、四谷(新宿)の小料理屋で選考結果の連絡を待ちました。取材陣で店があふれ返って、電話が鳴るたび一斉に立ち上がるわけです。「直木賞ってとんでもない賞だな」と初めて実感しました。

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