阿部雅龍の南極冒険記(1)異常な降雪、前進阻む

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南極点で国旗や秋田県旗などを掲げる阿部さん
南極点で国旗や秋田県旗などを掲げる阿部さん

 秋田県出身の冒険家・阿部雅龍さん(36)が1月16日(日本時間17日)、単独徒歩で南極点に到達した。メスナールートと呼ばれる日本人未踏の900キロの道のりをただひとり歩き通し、たどり着いた世界の果て。極地特有のブリザードが猛烈な雪を降らせる極寒の大陸で何を見て何を感じたのか。阿部さん本人による冒険記をお届けする。

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 雲一つない空、まさに南極晴れ。真っ平らな雪原のかなたに小さく黒い点が見えてきた。南極点にある米国の観測拠点だ。人類初、そして2番目に南極点到達を果たした二人の探検家の名前を冠し「アムンゼン・スコット基地」と呼ばれる。

 昨年11月23日に南極大陸沿岸・ロンネ棚氷の基部を出発して55日。記録的なドカ雪に行く手を阻まれながら、約900キロの道のり、標高差2800メートルの上りルートをただひとり歩いてきた。永遠に思えた孤独の時間も間もなく終わる。