効率優先が不正の温床に? 横手・マグロ産地偽装発覚2カ月

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配送車両が出入りする横手水産物地方卸売市場=横手市卸町
配送車両が出入りする横手水産物地方卸売市場=横手市卸町

 秋田県横手市の水産物卸会社「横手水産物地方卸売市場」(和泉健一社長)で生鮮マグロの産地偽装が発覚し、県の立ち入り検査が行われてから、25日で2カ月となる。県の調査が続く中、同社は再発防止に向けた「改善計画」を策定。その内容からは、流通管理システムに生鮮マグロの流れを迅速に追跡できる仕組みがなく、データ管理も担当者任せだった事実が読み取れる。食品業界に求められる厳格な流通管理を置き去りにして効率を優先してきた体質が、不正の温床になった可能性がある。

 改善計画は、不正の調査に当たった弁護士の提言に基づき2月に策定。内容には、これまでの流通管理の甘さを是正する具体策が並ぶ。例えば▽営業部内の各課が流通記録を毎日相互点検する▽仕入れ品を自社で加工、小分けする際は、産地を記した容器の画像を記録する▽不正を内部通報する弁護士へのホットラインを創設する―など。一部は着手済みという。

 策定時、特に問題視したのが自社の流通管理システム。生鮮マグロなど一部の品目では、取引先に商品を納める際、納入伝票に仕入れ記録と異なる産地を入力しても警告表示が出ず、担当者が産地を自由に入力できる仕様になっていた。納入した商品の産地や数量を仕入れ段階までさかのぼって容易に検証できる設定にもなっておらず、これがチェックを難しくし、今回の不正が半年間放置される要因にもなった。

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