時代を語る・千田宏二(8)無袋でリンゴに本腰

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一時は18人が暮らした自宅(現在)
一時は18人が暮らした自宅(現在)

 初めて自分でリンゴを植えたのは、増田高校の定時制に通っていた昭和30(1955)年ごろと記憶しています。苗は叔父から分けてもらいました。叔父は軍人で、満州から家族と引き揚げてきていました。その叔父一家が雄勝町(現湯沢市)へ開拓に出ることになり、入植の準備で大量にリンゴの苗木を育てていました。そのうちの何十本かをもらったんです。

 当時、リンゴを専門にやっている農家はもうかっているようでした。でも俺の家は稲作中心の兼業農家。親戚も含めて一つ屋根の下に18人も暮らしていて、とにかく食うだけでやっとの状態でした。リンゴに関してはど素人だったわけです。

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