春の院展・秋田展[寄せ太鼓の音に]梅原幸雄・同人

お気に入りに登録
寄せ太鼓の音に(梅原幸雄・同人)
寄せ太鼓の音に(梅原幸雄・同人)

 日本画作家の秀作を集めた第74回春の院展・秋田展が、24日から5月5日まで秋田市のアトリオンで開かれる。日本美術院同人の作品37点、本県在住者や出身者の入選作品4点など計130点を展示する。開幕を前に、この中から5点を紹介する。

 ◇  ◇

 半月形の編みがさを手に、あでやかな端縫いの衣装を身にまとった踊り手がこちらをうかがう。羽後町の西馬音内盆踊り(国指定重要無形民俗文化財)に魅せられた作者が2年がかりで現地を取材し、制作した。

 昨秋の再興第103回院展に出品した作品「舞い支度」も西馬音内盆踊りをモチーフにしており、今回が2作目となる。前作では端縫いや藍の衣装を画面いっぱいに、にぎやかに描いた。今作はしっとりとたたずむ女性のみを大胆に配した。鳴り響く寄せ太鼓の音に、静かに胸を高鳴らせているようにも見える。

 「取材で出会った人たちから、盆踊りを後世に残したいという気持ちがひしと伝わってきた。その熱量に刺激を受けて描いた」と作者。亡者を連想させる彦三(ひこさ)頭巾の装束にも興味を持ち、次回作は踊りの場面を描く予定だ。

「第74回春の院展・秋田展」の詳細はこちら

この連載企画の記事一覧