北斗星(4月20日付)

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 「しとしとぴっちゃん しとぴっちゃん」と橋幸夫さんが歌う主題歌と共に、子役の大五郎が「ちゃん」と呼び掛ける姿を記憶している人も多かろう。テレビドラマや映画化され、人気を集めた時代劇「子連れ狼(おおかみ)」である

▼原作者は大仙市出身の小池一夫さん。漫画週刊誌での連載が始まりだった。子連れ狼のほかにも「御用牙」「乾いて候」など多くの漫画の原作を手掛けた。映画プロデューサーや大学教授の顔も持った

▼古里との関わりも深い。2006年には市内で講演している。「時代劇は義理、人情、礼儀など日本人にとって大切なものが詰まった文化。多くの人にその良さを分かってもらいたい」と呼び掛けた

▼同市のまちづくり機関、TMO大曲のアドバイザーにも就任した。「花火の街」のシンボルキャラクターを売り出す策として、小池さんが提案したのが循環バスにキャラクターをラッピングすることだった。運行は06年に実現し、現在も中心市街地を走っている

▼小池さんが、17日に亡くなった。11日に亡くなった漫画家モンキー・パンチさんをしのんで「40年前、漫画アクション初期に『ルパン三世』と『子連れ狼』で人気争いをしたライバルでもあった。淋しくなるなぁ」とツイートしたばかりだった

▼「自分のモノサシを持て、しかしそれで他人を計るな」との言葉が残る。「北斗の拳」の原哲夫さん、「うる星やつら」の高橋留美子さんら数多くの教え子たちがその信念を受け継いでいる。