地上イージス「新屋に配備可能」 防衛副大臣が知事らに【動画】

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地上イージスを巡り影響調査結果などについて秋田市で開かれた説明会=27日午後
地上イージスを巡り影響調査結果などについて秋田市で開かれた説明会=27日午後

 防衛省は27日、迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」(地上イージス)の配備に向け、秋田市の陸上自衛隊新屋演習場で行った適地調査の結果、「安全に配備・運用できる」との考えを明らかにした。原田憲治副大臣が県庁を訪ね、佐竹敬久知事や穂積志秋田市長に伝えた。住民の安全対策として、レーダーやミサイル発射装置と住宅地の間を700メートル空ける緩衝地帯を設ける方針も示した。

 原田副大臣は「調査結果のみをもって施設建設工事を強行に進めたり、配備先を決定したりするものではない」と強調。地元の理解を得るため、説明を続けるとした。

 緩衝地帯の700メートルという距離については「佐竹知事の要望を踏まえた」と説明。これに伴い、演習場西側の県有地を取得し、海岸沿いを走る県道の一部を西側へ付け替える計画を明らかにした。

 会談終了後、佐竹知事は「県有地の処分は議決案件。議会の動向を見ないと簡単に決めることはできない」と話した。穂積市長は市独自の調査結果の検証に関し、9月議会までに終える意向を示した。

 防衛省は昨年10月から約半年間、新屋演習場で地質、測量、電波環境について調査し、配備の可否を検討。支障となるような問題はなく、適地と結論付けた。

 周辺住民が配備反対の理由の一つに挙げている電波の影響に関しては、地上イージスと同じ周波数帯の電波を出すレーダーを使った実測調査の結果などを踏まえ、「住民の健康に影響を与えない」とした。

 医療・電子機器の作動、旅客機の運航についても影響がないと説明。ドクターヘリなど緊急ヘリがレーダー付近を運航する場合に備え、関係者と「連絡調整の手続きを定める」と説明した。

 具体的な施設配置案についても初めて明らかにした。演習場内の北西部にレーダーとミサイル発射装置3基を置き、南側の「管理地区」に隊員の庁舎や倉庫を整備する。

 レーダーのすぐ近くに民間会社の風車が立地するため、会社側と移転に向けた調整も進める。警備態勢強化の一環で、施設に配置する自衛官を当初想定から50人ほど増やし、計約250人とする方針も明らかにした。

 今回の調査で新屋演習場が「不適」となった場合に備えて実施した、他の国有地や自衛隊施設計19カ所の検討結果も説明。いずれの土地もレーダーの遮蔽(しゃへい)や津波の影響などが問題となり、「配備候補地となり得ない」と結論付けた。

 防衛省は28日、もう一つの配備候補地の山口県に調査結果を説明する。