「劣等感が人生の宝」 障害者競泳・奈良さん、母校で講演

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講演で中高生時代を振り返る奈良さん
講演で中高生時代を振り返る奈良さん

高校時代に障害者競泳のジャパンパラ大会100メートル平泳ぎで2位に入るなどした大館市福祉課職員の奈良光樹さん(22)が5日、母校である同市の成章中学校で講演した。中高生時代、競泳で活躍する傍らで強い劣等感に悩んだが、こうした経験があったからこそ他者の悩みに寄り添える職業を目指したといい、「学生時代の宝は劣等感」と語った。

 奈良さんは生まれつき両腕がなく、足を使って物をつかんだりパソコンを操作したりしている。3歳で水泳を始め、中高生時代には全国障害者スポーツ大会の50メートル自由形と平泳ぎで優勝するなどの好成績を残した。しかし、どんなに競泳で活躍しても、普段は同級生と比べてできないことばかり意識してしまい、劣等感が消えなかったという。

 精神的に最も苦しかったのは、高校時代の恋愛経験だったと振り返り、「一人では何もできない自分が情けなく、恋した相手に気持ちを伝えられなかった。劣等感で悩みおかしくなりそうだったが、つらさを誰にも打ち明けられなかった」と語った。極限まで悩んだ末、「自分のように悩む人の駆け込み寺になりたい」という思いが芽生えたという。

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