地上イージスで防衛省を批判 県議会会派が意見書案

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県議会議場
県議会議場

 地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」を秋田市の陸上自衛隊新屋演習場に配備する防衛省の計画を巡り、県議会の自民党会派と他3会派が13日、同省の対応を批判する意見書案をそれぞれ議会運営委員会に示した。調査報告書に事実と異なるデータが記されていた問題などを受け、自民会派は「丁寧な説明と誠意ある対応」を要求。一方、他会派は「新屋演習場への配備計画の撤回」を求めている。

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自民党会派意見書案「丁寧な説明と誠意を」

 イージス・アショアの配備に係る適地調査等について丁寧な説明と誠意ある対応を求める意見書

 政府が秋田市の陸上自衛隊新屋演習場に配備を計画する地上配備型迎撃ミサイルシステム「イージス・アショア」について、防衛省は、この度、配備に係る適地調査の結果を取りまとめ、秋田県及び秋田市並びに秋田県議会及び秋田市議会、さらには住民に対する説明を行った。

 しかしながら、今般の調査報告書において、配備候補地の選定に係る数値に重大な誤りがあったことは、他の国有地を不適とした根拠そのものに影響が出るおそれがあるほか、報告書全体の信頼性について、疑問を抱かざるを得ない状況にある。また、こうした対応は、本議会をはじめ、関係機関並びに住民の信頼を著しく損なうものであり、極めて遺憾である。

 よって、国においては、イージス・アショアの配備について、不安や懸念を抱く地域住民をはじめ、県民の声を真摯に受け止め、各種調査に係る事項等を再度精査した上で、丁寧な説明と誠意ある対応を強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。

3会派意見書案「新屋配備撤回求める」

イージス・アショアの陸上自衛隊新屋演習場への配備計画撤回を求める意見書

 政府が国内に配備を計画するイージス・アショアについて、防衛省は、秋田市の陸上自衛隊新屋演習場において、安全に運用・配備できるとの調査結果を取りまとめ、秋田県及び秋田市並びに秋田県議会及び秋田市議会、さらには住民に対する説明を行った。

 しかしながら、今般の調査報告書においては、配備候補地の選定に係る数値に重大な誤りがあっただけではなく、住宅地から700メートルの距離が必要として、その距離が確保できない他の国有地を不適地としながら、新屋演習場においては県有地を買収できず700メートルの距離を確保できない場合でも配備可能とし、また、保安林や津波の浸水区域であることを理由に他の国有地を不適地とする一方で、新屋演習場においては、より深刻な浸水被害が想定されている県有地や保安林、民有地などを買収して配備する方針を示すなど、配備計画の根幹となる合理性や論理性が破綻していると言わざるを得ないものとなっている。

 また、こうした候補地選定に関する検討経緯そのものに疑念が抱かれている状況にもかかわらず、住民説明会を開催し、さらには極めて不適切な態度で説明会に臨んだ防衛省職員がいたことなど、地域住民との信頼関係は崩壊したと言っても過言ではない。

 こうした中にあっても、国は新屋演習場への配備方針に変更はないとしているが、どんなに検討プロセスに誤りや矛盾があっても、結論は変わらないという姿勢は、法治国家、民主主義国家として到底容認されるものではなく、丁寧な説明や誠意ある対応といった対処で地域住民をはじめ県民の理解が得られる段階ではもはやないものと考える。

 よって、国においては、イージス・アショアの新屋演習場への配備について、計画自体の誤りや矛盾を真摯に認め、白紙撤回することを強く求める。

 以上、地方自治法第99条の規定により意見書を提出する。