パンダ、秋田においで! 秋田市、共同研究見据え誘致再挑戦

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
 四川省の「中国パンダ保護研究センター都江堰基地」を視察し、研究員(左)から説明を受ける穂積市長(右)=5月17日(秋田市提供)
四川省の「中国パンダ保護研究センター都江堰基地」を視察し、研究員(左)から説明を受ける穂積市長(右)=5月17日(秋田市提供)

 秋田市がジャイアントパンダの誘致に再び名乗りを上げた。中国から借り受けて大森山動物園で飼育展示するため、穂積志市長は5月に四川省の施設を視察したほか、今月16日には菅義偉官房長官に協力を要請した。仙台市や神戸市なども誘致に手を挙げる中、穂積市長は「ハードルが高いことは分かっているが、パンダの成育環境を考えると秋田が適している」と前向きだ。

 秋田市のパンダ誘致を巡っては、2011年8月に市民団体「大森山動物園応援会」から要望書が出たことをきっかけに、市が検討を始めた。しかし、中国に調査団を派遣し可能性を探ろうとした矢先、仙台市への貸与がいったん決まりかけた。そのため「誘致の可能性が低くなった」とし、調査団の派遣を断念。その後、日中関係の悪化もあり、誘致話は一気にトーンダウンした。

 事態が変わったのは18年10月。安倍晋三首相と中国の李克強首相がパンダ貸与に関し協議推進で一致。新たに貸与される可能性が高まった。

 仙台市と神戸市が有力候補とされる中でも、秋田市には前向きな理由がある。新たな貸与の主な目的が飼育の共同研究にあり、市の気候が中国の成育地と似ていることが優位に働くとみているためだ。

 今年1月、情報収集のため石井周悦副市長らと中国を訪問した大森山動物園の小松守園長によると、中国の飼育研究の流れは繁殖だけでなく、個体を野生にどう戻すかに重きが置かれている。小松園長は「絶滅危惧種のパンダの貸与が、日中友好や観光振興への貢献のみで行われるとは考えにくいのでは」と話す。

 パンダが成育する四川省は「雪深く寒い土地で、秋田と気候が似ている」(小松園長)。そのため市は、国内の他都市に比べ、野生復帰の研究に適しているとして、各方面に協力を要請している。

(全文 1152 文字 / 残り 420 文字)