地方点描:小町伝説[湯沢支局]

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 ミステリアスな女性は、いつの時代も人を引きつける。平安時代の歌人・小野小町もその一人。出生、終焉(しゅうえん)の地とされる場所が全国にいくつかあり、湯沢市小野地区にも伝承が残る。先日同地区で開かれた恒例の「小町まつり」(市雄勝観光協会、実行委員会主催)では、「秋田がなぜ小町生誕の地なのか知りたくて来た」と話す県外客もおり、伝承が全国各地にあるが故に広域から足を運ぶきっかけにもなっていた。

 小野地区の伝承は具体的だ。小町の生まれは809(大同4)年で、父は出羽郡司の小野良実、母は村おさの娘・大町子。13歳ごろに父と共に都に上って宮仕えし、美貌と和歌の才能で名をはせた。36歳の時、故郷恋しさに小野に戻り、小町を慕い追ってきた深草少将との悲恋物語がある。亡くなったのは92歳のときという。小野周辺にはそれを裏付けるように、産湯を使ったとされる桐木田の井戸や、晩年を過ごした岩屋洞などの史跡も多数ある。

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