社説:新潟で震度6強 余震への警戒が必要だ

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 山形県沖を震源地とする地震が18日夜に発生し、新潟県村上市で震度6強、山形県鶴岡市で震度6弱を観測した。本県では由利本荘市で震度5弱だったほか、秋田市やにかほ市、男鹿市など45の地点で震度4を記録した。

 気象庁は、今回揺れが強かった地域では今後1週間ほどは余震への注意が必要と呼び掛けている。引き続き警戒を怠ることなく、揺れを感じたら迅速に安全な場所へ避難することが肝要である。

 気象庁によると、今回の地震の震源の深さは約14キロ、地震の規模はマグニチュード(M)6・7と推定される。湯沢市の女子高生が自宅階段を踏み外し足首骨折の重傷を負うなど、本県、山形、新潟、石川、宮城の5県で計30人が負傷した。幸い死者は確認されていない。村上市や鶴岡市では崖崩れや屋根の損壊、液状化による道路の陥没・隆起が見られた。停電や断水も発生した。新潟県や山形県には微弱な津波が到達したが、目立った被害はない模様である。総務省消防庁によると、一時800人以上が避難所に身を寄せた。

 新潟県の粟島では地震発生直後、避難指示や勧告が出る前に住民が高台に避難する姿もあった。過去の教訓を生かし、日ごろからの訓練や高い防災意識が自主的な行動へとつながった。

 震源地となった山形県沖は、ひずみがたまりやすい「集中帯」と呼ばれる領域にある。北海道―新潟県の沖は、1983年の日本海中部地震や93年の北海道南西沖地震など、過去に大きな地震が相次いだ「日本海東縁部」に当たり、海底には断層やたわみが多い。二つのプレートが接する境界とも考えられている。政府の地震調査委員会は、山形県―新潟県北部沖のエリアでは最大規模M7・5~7・7程度の地震が起こると評価している。

 本県の男鹿半島から山形県境付近までの沖合南北約90キロの範囲は、長く地震が発生しておらず、地震空白域とされている。83年の日本海中部地震と1833年の庄内沖地震の震源域に挟まれた海域である。この海域も大地震発生の危険性が指摘されている。

 地震予知は極めて難しいとされる。それでも、断層などの調査、研究を地道に、丹念に続けることが求められる。

 地震に見舞われた地域では、地盤が緩み、土砂崩れなど二次災害が懸念される。山の斜面など危険と思われる場所には極力近づかないことを徹底しなくてはならない。今後の気象情報や避難情報にしっかりと注意を払いたい。

 18日は大阪府北部地震から1年の日であった。大地震はいつ襲ってくるかわからない。家具の転倒防止対策、地域の避難所や避難経路、緊急時の連絡方法の確認など、日ごろから備えを万全にしたい。

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