キログラム定義改定に秋田の技術 世界最高レベル

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研究開発に携わった(左から)座間チーフエンジニア、須磨開発部長、熊谷課長
研究開発に携わった(左から)座間チーフエンジニア、須磨開発部長、熊谷課長

 重さの単位「キログラム」の国際基準が、金属製の分銅を基に定義する手法から、物理学の定数を用いて計算する方法に改められた。改定は130年ぶり。この歴史的な変更に「アルファ・エレクトロニクス」(東京、小笠原明夫社長)の秋田工場(由利本荘市)が長年培ってきた技術が生かされている。同工場はかつてNASA(米航空宇宙局)に製品を納めた実績もあり、世界トップレベルの技術力が改めて証明された。

 「アルファ秋田工場」が貢献したのは、米国の国立研究機関が取り組んだ計算方式の大本となる物理学定数の測定。電気を使うこの測定には、流れる電流を一定に保つ「抵抗器」と呼ばれる電子部品が不可欠。同工場は温度変化や振動にも強く、抵抗値の変動がほぼ皆無に近い「金属箔(はく)抵抗器」の製造を得意としてきた。この技術を基に産総研と共同開発した「超精密金属箔抵抗器」が米研究機関の精密測定の要となり、基準定義の計算方式への変更に道を開いた。

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アルファ・エレクトロニクス

 1978年、TDKの関連会社から独立した研究員ら7人が東京で設立。座間松雄チーフエンジニアはその1人。84年、大内町(現由利本荘市)に秋田工場を建設。以来、製造部門は同工場(工藤広喜専務取締役工場長)のみ。従業員137人、年商は非公表。アルミホイルより薄い特殊な金属箔からつくる「超精密金属箔抵抗器」が売り上げの大半を占める。現在、世界的な電子部品製造グループ「VPG」の一員。