時代を語る・あゆかわのぼる(31)戦争詩が一生の課題

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長兄の戦死を題材にした詩=平成22(2010)年作
長兄の戦死を題材にした詩=平成22(2010)年作

 平成に入り「あきた弁大講座」「秋田でござい!」と気軽に読める本を出版する一方、本来の詩作では昭和の終わりごろから、テーマが重いものに絞り込まれてきました。大した当てもなくさまよいながら詩作しているうち、ああ、本当はこれを書きたかったんだ、そう強く意識するようになったと言った方が正確でしょうか。長兄の戦死、極貧によるおふくろの労苦を入り口に「戦争と戦後」を見つめ直してみようと思ったんです。

 おやじの惣吉は戦中の昭和18(1943)年に47歳で病死。その2年後の20年、今度は長兄の惣一が南洋ブーゲンビル島で戦死します。24歳でした。わずか2年の間に大黒柱を相次ぎ失ったのです。おふくろのリヨは戦死の知らせにぶるぶる体を震わせたといいます。私には泣き崩れるより悲しみが深かったように感じられてなりません。

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