遠い風近い風[畑澤聖悟]「破稿」と「もしイタ」

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 「破稿(やぶれこう) 銀河鉄道の夜」(以下「破稿」)は1996年に兵庫県立神戸高校が初演し、翌年の全国高等学校演劇大会でも上演した作品である。

 舞台は神戸市の高校。演劇部員のカナエは放課後の部室で北村想氏の戯曲「想稿・銀河鉄道の夜」をひとり稽古している。そこへ現れる親友のトウコ。劇中のシーンを2人で楽しく演じて、思い出話に花を咲かせる。ひとしきり盛り上がった後、トウコは台本を破り捨てようと提案する。トウコは、2年前の阪神淡路大震災で命を落としていた。カナエは上演後の台本を破り捨てる演劇部の伝統に背き、その台本をそのまま大事に持っていたのだった。

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(全文 1251 文字 / 残り 975 文字)

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