社説:参院選きょう審判 国の将来見据え一票を

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 参院選は、きょうが投票日。2012年12月から6年半にわたって続く安倍政権に有権者の審判が下される。政権選択選挙ではないものの、結果は国の方向を大きく左右する。

 自民、公明両党の与党が過半数を確保して引き続き安定した政権基盤を得るのか、立憲民主党などの野党がどこまで議席を伸ばすのかが大きな焦点だ。憲法改正を目指す改憲勢力が、与党を中心に国会での改憲発議に必要な3分の2以上の議席を獲得するかどうかも注目点となっている。

 有権者はこれまで安倍晋三首相の下で進められた政策を一つ一つ点検し、このままでいいのか、軌道修正すべきなのかを、冷静に判断する必要がある。各党の公約をいま一度、よく見比べた上で、大切な一票を投じたい。

 気掛かりなのは、投票率が長く低迷していることだ。かつては7割を超えていたが徐々に下がり、1995年に過去最低の44%に落ち込んだ。その後いくらか持ち直したものの、50%台が続く。本県選挙区も前回上昇したとはいえ、60%にとどまる。国政のかじ取りを白紙委任したりしないよう、投票によって自らの意思を示すことが大切である。

 今回は年金や消費税など、一人一人の生活に関わる身近な問題を巡って与野党の主張が大きく分かれた。

 老後は年金だけでは足りず、夫婦で2千万円が必要だとする金融庁金融審議会の報告書をきっかけに、現行の年金制度を不安視する声が高まった。これに対し自民党は「強い経済をつくれば年金財源を確かなものにできる」と説明。立憲民主党など野党は「物価の上昇よりも年金の増える額の方が低い」などと現行制度の問題点を指摘し、政策転換を訴えた。

 消費税については、与党は経済政策アベノミクスによって経済が上向き雇用が安定したと実績を強調し、8%を10%に引き上げる10月の増税を予定通り行うと約束。野党は実質賃金は低迷したままで国民生活は決して良くなっていないとして、増税への反対姿勢を鮮明にした。

 少子高齢化がこのまま進んだ場合、年金を支える現役世代の負担が大きくなり、給付を受ける高齢者の暮らしも不安定さを増すことが懸念される。これから年金生活に入る中高年にとっても若い世代にとっても極めて重要なテーマだ。消費税が社会保障の安定や財政再建の鍵を握っている点も踏まえ、将来を見据えた判断が求められる。

 ほかにも外交、防衛など重要課題は多い。本県にとっては、地上配備型迎撃システム「イージス・アショア」の配備計画の是非が問われる。配備候補地に挙げられた秋田市の陸上自衛隊新屋演習場はあまりにも住宅地に近く、住民の不安は拭い切れない。県民がこの問題をどう判断するかにも注目したい。

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