社説:能代市民プラザ 再開機に利用拡大図れ

お気に入りに登録

 JR能代駅前の能代市民プラザが今月、再オープンした。運営団体の解散により3カ月間にわたって休館していたが、後継団体が決まり、再開にこぎつけた。市民プラザは市民が気軽に集える場として定着している。再開を機に一層の利用拡大につなげてほしい。

 市民プラザは2009年8月、同市元町にある大栄百貨店1階のスペース(約260平方メートル)に本格オープンした。囲碁や手芸などの市民サークルの利用スペースに加え、軽食コーナーや市民が持ち寄った中古本や小物などを販売するスペースを備えている。市民の悩みを聴く傾聴ボランティアによるサロンも定期的に開催している。

 これまで管理運営していたのは「能代まちづくり合同会社」。プラザの事業は能代市中心市街地活性化計画(第1期09~18年度、第2期19~23年度)に盛り込まれており、第1期計画の策定にも携わった市民有志が合同会社を立ち上げた。ここ5年ほどの利用者は年間1万数千人と安定していた。

 しかしスタートから10年が経過、第1期計画終了という区切りを迎えたこともあり、合同会社は解散を決めた。後継者が見つからないことも一因という。市の事業委託を受けているとはいえ、一つ一つ新たな事業を築き上げ、ここまでプラザを育ててきたことを評価したい。

 市では休館が長期にわたるのを避けようと、プロポーザル方式で、新たな運営団体を公募。市内で除草・除雪、空き家管理、墓じまいなどの困りごとの解決や移住支援などに取り組んでいるNPO法人・eナビステーションりあん(越後康一理事長)を後継団体に決めた。

 新たな運営団体が決まったことは、能代駅前の活性化にとっても、市民にとっても歓迎できる。りあんでは従来からの事業に加えて、困りごとなどに関する総合窓口として広く市民からの相談を受け付けることにしている。市と協力してワンストップでサービスを受けられるようにすることも一考に値するのではないか。

 再開に当たっては、スポーツなどを観戦できるパブリックビューイングの設備を整えた。中高年層に偏りがちだったプラザの利用者層を少しでも広げようという狙いである。能代市は「バスケの街」を標ぼうしている。能代工業高校のゲームなどを観戦できるようになれば若者たちが集う場ともなる。

 駅前商店会と連携したイベントなどでも積極的に活用すべきである。若者からお年寄りまでが利用するようになれば、世代間の交流が活発化し、新たなにぎわい創出にもつながる。

 多くの自治体が中心市街地空洞化の問題を抱えている中で、民間主導の市民プラザが果たしてきた役割は大きい。より多くの人たちに利用してもらうために、これからも市民目線での運営に期待したい。