「介護保険の生みの親」に聞く 皆で高齢者みる社会に

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「親族でなくても、皆が支え合える社会にしましょう」と語る樋口さん=秋田市のホテル
「親族でなくても、皆が支え合える社会にしましょう」と語る樋口さん=秋田市のホテル

 「介護の社会化」を掲げて2000年にスタートした介護保険制度が、今年で20年目を迎えた。この制度の検討に早くから参画した評論家の樋口恵子さん(87)=NPO法人「高齢社会をよくする女性の会」理事長、東京=がこのほど、同会全国大会のため秋田市を訪れた。介護をめぐる日本の現状と課題、生きやすい高齢社会について、「介護保険の生みの親」の一人といわれる樋口さんに聞いた。

 今の日本は単身世帯が増え、ファミリーがない「ファミレス社会」へ向かっているが、この一つ前の変革期が1980年代だった。

 子どもがどんどん都会へ出て行き、家にいるのは高齢者だけという「高齢者の核家族化」が進んだ。1家族当たりの子どもの数も減り、このままでは介護のために仕事を辞めざるを得ない「介護離職」に追い込まれる人が増える。そうなれば社会全体にとっても大きな損失だという強い危機感があった。

 そして2000年、介護保険制度が生まれた。あの時、介護保険をつくっておいて本当に良かったという実感がある。半面、それだけでは対応できない速さで、社会構造が変わりつつある。

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