北斗星(8月1日付)

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 県内はきのう梅雨が明けた。いよいよ夏本番。このところ真夏日が続き、寝苦しい夜を過ごしている人も多いのではないか。冷たい飲み物に自然に手が伸びてしまう

▼スーパーやコンビニの飲料コーナーには多種多様なジュースやミネラルウオーターなどが並ぶ。左党にはビールコーナーが充実しているのもうれしい。そんな中にあって甘酒が存在感を増している。テレビや雑誌で数年前に、美容や健康に効果があると紹介されたことがきっかけとなった。売り上げが一気に上昇し、今も安定した売れ行きを見せているという

▼甘酒はご飯と米麹(こうじ)を混ぜて発酵させることで、一晩でできるため「一夜酒(ひとよざけ)」とも呼ばれる。ビタミンやアミノ酸、大量のブドウ糖が含まれており、「飲む点滴」といわれるほどである

▼特に県オリジナル麹「あめこうじ」を使った甘酒が首都圏でも人気を集める。あめこうじは県総合食品研究センターと秋田今野商店(大仙市)が加工食品への利用を目指し開発した。色が白く、甘味が強いのが特徴だ

▼甘酒は元々、夏の手軽な飲み物だった。江戸時代の庶民生活を記した風俗誌「守貞漫稿(もりさだまんこう)」には暑い季節になると江戸や大坂、京都の市中をたくさんの甘酒屋が売り歩いたとある

▼それ故に俳句の世界では夏の季語である。本紙文化欄の句会コーナーに、こんな作品が掲載された。「ジョギングや甘酒飲んで一と休み」。食欲が減退しがちな季節に、甘酒でほっと一息つくのもいいかもしれない。