北斗星(9月4日付)

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 1964年の前回東京五輪に出場した本県出身者は15人。当時、本県が紛れもないスポーツ王国だったことを物語る

▼日本選手団の主将は体操男子の小野喬さん(88)=能代市出身。開会式では選手宣誓を行った。五輪4大会に出場し、金メダル5個を獲得した。「鬼に金棒、小野に鉄棒」というキャッチフレーズは今も新鮮な響きがある

▼68年のメキシコ五輪では同じ体操男子の故遠藤幸雄さん=秋田市出身=が旗手を務めた。東京五輪で個人総合と団体総合を制するなど、こちらも3大会で5個の金メダル。秋田はまさに「体操ニッポン」の黄金時代を支えていた

▼だが近年、本県は少子化などの影響でスポーツの競技人口も減る傾向にあり、特に体操は厳しい状況だ。県高体連によると、今年の県内高校の体操部員は男子8人、女子9人の計17人にとどまる。競技人口の減少はレベル低下につながり、指導者の確保も難しくなるだけに深刻である

▼求められるのは底辺拡大だ。小学生らを対象に96年から毎年開かれている県少年少女体操競技交流会は重要な機会。秋田市で先日開催された第24回大会には例年より多い70人が出場した。市体操協会の藤澤秀男会長代行は「このまま中学、高校でも体操を続けてくれたら」と話す

▼大会を経験することが子どもたちに大きな刺激となることは間違いない。この中から将来の日本代表選手が出てくるかもしれない。往時の栄光が記憶に強く残っているだけに期待してしまう。