ひとり考:移動図書館が行く 本が人と人をつなぐ

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
「かづの号」の本を吟味する地域の人たち。その様子を、工藤さん(右)が笑顔で見守る
「かづの号」の本を吟味する地域の人たち。その様子を、工藤さん(右)が笑顔で見守る

 黄色いワゴン車に1人乗り込み、人々に本を届けにゆく。それが工藤稔昭(としあき)さん(57)=鹿角市=の仕事だ。

 工藤さんは民間会社「リブネット」(本社・三重県伊勢市)が運営する十和田図書館のスタッフ。黄色いワゴン車とは移動図書館「かづの号」のことで、担当して5年になる。

 読書は好きだが図書館まで借りに行くのが容易でない―。そんな人たちが心待ちにしているのが、かづの号。ドアを開けると本棚が現れる。ミステリー、歴史小説、ノンフィクション…。工藤さんが館内から選び、積み込んだものだ。

 「並べる本はバランスを考えて選んでいます。喜ばれることもあれば、『この間の本は、あまり面白くなかったなあ』なんて言われることも。あ、正直に言ってもらった方がいいんですよ、この仕事は」

(全文 2035 文字 / 残り 1701 文字)

この連載企画の記事一覧