ひとり考:ババヘラ 出会いが元気の源に

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
子どもにババヘラを手渡す「トミちゃん」こと登藤トミ子さん
子どもにババヘラを手渡す「トミちゃん」こと登藤トミ子さん

 先月上旬、日曜日の午前8時半。秋田市土崎港のポートタワーセリオンに1台のバンが到着し、一人の女性が降り立った。登藤(とどう)トミ子さん(78)=男鹿市船川。ババヘラアイスを一輪のバラのように盛り付けるのが上手なので、「バラ盛りのトミちゃん」とも呼ばれる。

 「ババヘラください」。小さな女の子がやって来た。トミちゃんが膝を上下に動かしてリズミカルにバラ盛りを仕上げる。「わあ、きれい」。女の子が飛び切りの笑顔になった。

 大人たちは、スマホでバラ盛りを撮影する。「きれいだね~」「すごい」「芸術ですね」。飛び交う褒め言葉がトミちゃんの元気の源だ。

 「こうやって褒められるから、ババはうれしくてアイスがやめられません」

 バラ盛りを会社や自宅で練習したわけではなく、接客しながら試行錯誤を重ねて作ってきた。今ではバラ盛りの動きが体に染み付いている。ただし「慣れ」はない。

(全文 1733 文字 / 残り 1351 文字)

この連載企画の記事一覧