ひとり考:嫁として これが「私の人生」?

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
その日の気分に合わせてコーヒーカップを選ぶのも、ささやかな楽しみ
その日の気分に合わせてコーヒーカップを選ぶのも、ささやかな楽しみ

 「きっと苦労する」と心配する両親を押し切って、一人息子に嫁いだ。それから40年余。「あの時、人生間違っちゃったのかな…って。親の言うことは、聞いておくものですね」。県央部に暮らす凜子さん(仮名、60代)の正直な気持ちだ。

 新婚旅行から帰った夜だった。同居の義父母から、夫とは別の部屋で寝るようにと指図された。夫は「主人」で、嫁のあなたとは格が違う、という意味だと感じた。「私は女中じゃない」と涙があふれたが、「こんなことで負けるものか」と自分を奮い立たせた。

 その翌日から、嫁としての孤軍奮闘が始まった。午前7時、義父と夫が慌ただしく出勤していくと、義母と二人きりの1日が幕を開ける。

 炊事、洗濯、庭仕事…。座る暇もなかった。「掃除終わりました」と言えば、ほこりを指でチェックされた。

(全文 1568 文字 / 残り 1225 文字)

この連載企画の記事一覧