若冲と京の美:雪中雄鶏図(伊藤若冲)

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【雪中雄鶏図】江戸中期、114・2×61・9センチ
【雪中雄鶏図】江戸中期、114・2×61・9センチ

 美術展「若冲(じゃくちゅう)と京(みやこ)の美術―京都 細見コレクションの精華―」が14日、横手市の県立近代美術館5階展示室で始まる。コレクションに詳しい公益財団法人細見美術財団「細見美術館」(京都市)の伊藤京子・主任学芸員が展示品の中から5点を紹介する。

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 細見美術館は、今や日本美術のスーパースターとなった伊藤若冲の作品を19点所蔵している。降り積もる雪の中でエサを探す雄鶏(おんどり)を描いた「雪中雄鶏図(せっちゅうゆうけいず)」は、まだ家業の青物問屋「桝源(ますげん)」に勤め、「景和(けいわ)」と名乗っていた30代半ばの初期作品である。

 これといった特技がなかった若冲は描くことを好んだ。狩野派の絵師に学び、粉本(ふんぽん)=手本=を徹底的に模写した。数十羽の鶏を飼い、生態観察や五色のきらびやかな羽毛を写すといった描写に何年も没頭したというエピソードは、よく知られている。

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