若冲と京の美:虻に双鶏図(伊藤若冲)

お気に入りに登録
※写真クリックで拡大表示します
【虻に双鶏図】江戸中期、37・3×53・3センチ
【虻に双鶏図】江戸中期、37・3×53・3センチ

 ぐーと頸(くび)を伸ばし、頭上の虻(あぶ)を見つめるユーモラスな雌鶏(めんどり)に対し、後ろを向き静かにたたずむ雄鶏(おんどり)。「虻に双鶏図(そうけいず)」は、静と動の対比が効果的な一点であるが、ここで特に注目したいのは雌鶏の羽毛表現だ。

 若冲(じゃくちゅう)は「動植綵絵(どうしょくさいえ)」のような極彩色で独特な構図の作品だけではなく、独自の技法による水墨画も多く描いた。中でも、墨のにじみを利用した「筋目書(すじめが)き」は、若冲作品を楽しむ上でぜひ覚えておいていただきたい技法だ。

(全文 583 文字 / 残り 337 文字)

美術展の詳細はこちら

この連載企画の記事一覧