最後の秋田馬子唄全国大会開催 大賞の部・川辺さん有終V

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大賞の部を制し、優勝旗を手に歌う川辺さん
大賞の部を制し、優勝旗を手に歌う川辺さん

 第23回秋田馬子唄全国大会(実行委員会主催)が14日、秋田県由利本荘市の大内農村環境改善センターで開かれた。大会は旧大内町時代に始まったが、運営の経済的負担が大きいことなどから、開催は今年で最後。3部門に県内外の84人が出場し、34人で争った大賞の部(年齢制限なし)では秋田市の川辺節子さん(78)が優勝した。

 過去10回以上出場して高齢の部で優勝経験もある川辺さんは「最後の大会なので一生懸命歌った。優勝できると思わなかった。うれしさで胸がいっぱい」と語った。

 43人が出た高齢の部(70歳以上)は、男鹿市の鎌田七五三吉(しめきち)さん(76)が優勝。7人が出場した年少の部(中学生以下)は、秋田市の高清水小6年、川井ふたばさん(11)が優秀賞に輝いた。

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“民謡の里”最後まで盛況 「いつか大会復活できれば」

会場は終日満席となり、立ち見が出るほどの盛況ぶりだった

 23回目にして最後となった秋田馬子唄全国大会の会場は、用意した約200席が終日ほぼ満席で、立ち見も出る盛況。第1回大会から大会会長を務める旧大内町長の佐々木秀綱会長(82)=由利本荘市=は「“民謡の里・大内”を広めようと大会を始め、23年間には思い出が詰まっている。閉会は時代の流れかもしれないが、いつか違う形でまた復活できれば」と話し、「例年になく多くのお客さんに足を運んでもらえてうれしい」と満足げだった。

 大会開催地の旧大内町は、1958年に「NHK素人のど自慢全国大会」で優勝した佐々木常雄さん(83)=旧大内町出身、秋田市住=をはじめ、民謡の各種大会で優勝者を多く輩出し、民謡愛好者が多い土地柄。秋田馬子唄は、佐々木さんがデビューしたレコードのB面に収録されて全国的に広まった。これを町おこしに生かそうと97年に全国大会が始まった。

 この日は、第1回大会優勝者の中村勝人さん(62)=由利本荘市=がゲスト出演し、「秋田馬方節」など2曲を伸びやかに歌い観衆を魅了。「秋田馬子唄は私の原点。大切に歌い続けたい」と話した。

 大会では、23年間連続出場した高齢の部の加藤五郎さん(85)=秋田市=に、特別賞として由利本荘市の地酒が贈られた。加藤さんは「出場費を上げてもいいので続けてほしい。最後はうまく歌いたかったが、特別賞をもらえてうれしい」と話した。

 大会実行委員長の佐藤定夫さん(71)=由利本荘市=は「盛り上がりに驚いた。改めてこのまま終わらせるわけにいかないと感じた。復活に向けて模索したい」と話した。